テニスラケットの科学(782)
:テニスラケットの科学(781)*の補足1
:大リーグ・ヤンキースの魚雷バット(Torpedo Bat トルピードバット)
:大リーグで注目の魚雷バット、プロ野球でも? 規則上問題なしと確認*

 大リーグ・ヤンキースの魚雷バット(Torpedo Bat トルピードバット)が話題になっています.
” 日本野球機構(NPB)とプロ12球団との実行委員会で、公認野球規則上の問題はないと確認。”
” 導入する場合は、各選手が利用開始できる時期を統一する ”
とのことです!
 テニスラケットの場合で言うと、
 厚ラケ、太鼓型フレームが出てきただけの話に相当するはずですが、対応が面白いです!
・バットの性能は、バットを短く持ってグリップを長く余らせるか、バットを長く持ってグリップを余らせないか、また、バットのどの位置あたりでボールをヒットするかで、バットの違い以上に、性能が大きく違います.
 したがって、筋力トルクが大きくてバットのヘッド速度が大きいかどうか、あるいは投手の球速を利用してうまくヒットするタイプかによっても反発力性能や打球速度が違ってきます.
(図3参照)

図1:
” 通常のバット(右)と「魚雷バット」と呼ばれる幅広のバット  =トロントで2025年3月31日、AP 

図ー1


・写真を見ると、
 幅広の部分で打つとしたら(?)、バットのヘッド速度が少し遅くなって、反発力を増した設計のようですね!

図2
:テニスラケットの場合の性能設計と性能評価システム例

図ー2

図3
:バットの性能は、バットを短く持ってグリップを長く余らせるか、バットを長く持ってグリップを余らせないか、また、バットのどの位置あたりでボールをヒットするかで、バットの違い以上に、性能が大きく違います.

図ー3

 以下は、記事*の抜粋引用です.
“ 米大リーグで使われている特殊形状の「魚雷バット」が、日本のプロ野球にも登場する可能性が出てきた。
 7日に開かれた日本野球機構(NPB)とプロ12球団との実行委員会で、公認野球規則上の問題はないと確認。
 使用の可否について検討を進めている。
 魚雷バットは、これまでの標準的なバットより先端が細く、ボールをとらえる芯に近い部分が太くなっており、その形状から名付けられた。
 今季開幕後、ヤンキースの選手が使用して長打を量産し、注目を集めてきた。
 NPBの中村勝彦・事務局長は「(プロ12球団側は導入に)前向き。
 皆さん使えるようになったら、使った方がいいんじゃないのかという話」と説明した。
 今週末にも行われる規則委員会が可否について方針を決め、来月の実行委員会で正式決定する。
 導入する場合は、各選手が利用開始できる時期を統一するという。

*(抜粋引用記事)
・大リーグで注目の魚雷バット、プロ野球でも? 規則上問題なしと確認
 岸本悠 毎日新聞 2025年4月4日
https://www.msn.com/…/%E5%A4%A7%E3%83%AA%E3…/ar-AA1CrFmO

(参考記事)
・テニスラケットの科学(781)
:大リーグ・ヤンキースの魚雷バット(Torpedo Bat トルピードバット)*
:”何か問題が浮上すると、実際は何ということもない問題なのに、人々が狂乱状態になるからね。(ロブ・マンフレッド・コミッショナー”*
:打撃用具の性能設計法は2000年頃にすでに確立済み!
:バットの打球位置の(換算重量)のスピードと反発力のバランス設計
 (野球バットもテニスラケットも性能設計法は同じ!)
:万人に最適な野球バットはありえない!
https://kawazoe-lab.com/tenn…/science-of-tennis-racket-781/

・テニスラケットの科学(80)
:大型ヘッド120平方インチをもつ従来重量型ラケットと軽量型ラケットの比較
:インパクトにおけるテニスプレーヤーの手首関節衝撃振動の予測(1)
https://kawazoe-lab.com/tenn…/science-of-tennis-racket-80/