テニスラケットの科学(750)
:テニスラケットの科学(349)の補足2
:「重いボール」、「厚くあたる感覚」、「エッグボールでも重いボール」のメカニズム(2)
:空気抵抗・重力・マグナス効果によるエッグ・ボール(トップスピン)の軌道 :奈良くるみ選手のエッグ・ボール(トップスピン)を見る!
:縦振り(ストリングの縦糸でスピンをかける)とスイング速度(ラケット・ヘッド速度)を高めることがポイント!
画像1:
「重いボール」、「厚くあたる感覚」、「エッグボールでも重いボール」のメカニズム(2)
:空気抵抗・重力・マグナス効果によるエッグ・ボール(トップスピン)の軌道
・ 2000年頃から世界のトップ・プロのほとんどがポリエステル・ストリングを使いだしたこともあって、「重いボール」、「厚くあたる感覚」、「エッグ・ボールでも重いボール」などがしばしば話題になっているようです.
コートのベースライン近くに深く打球するために、インパクトにおけるラケットヘッド軌道の角度を大きくして打球の高度を大きくすると、 高いスピン量を維持しながら 重力と空気抵抗と、スピンによるマグナス効果により、ボールは、コートにバウンドすることになり、高く跳ね上がり、プレーヤーにとっては打ちにくいボールになります.
これが、しばしばプレーヤーによってエッグボールと呼ばれ、高く弾む打ちにくいボールのメカニズムです.
物理現象としては、特別なことではなく、スピン性能に劣るナチュラルやナイロンのストリングの場合、相手選手の足元で高く跳ね上がって打ちにくい、いわゆる、エッグボールを打つには、ポリエステルの場合よりも、スイング速度、実際にはインパクトにおけるラケット・ヘッド速度を速くしてスピン量を増大させる必要があることになります.
物理現象としての「エッグ・ボール」の具体的なメカニズムの詳細については、次稿に紹介させていただきますが、映像での「奈良くるみ選手」のデモやコメントがとても分かりやすいので紹介させていただきます.
映像1
:奈良くるみ選手のエッグ・ボール(トップスピン)*
・ 奈良くるみ選手は、映像の中で、
◎「縦振り」
(ヘッド速度を加速してストリング面の縦糸でスピンをかけると理解します)と、とにかく、
◎「スイングスピードを上げる」
ことの重要性を指摘しています.
* 抜粋引用
from【テニス エッグボール】エッグボール!3つのポイントで打てる!奈良くるみプロが伝授!
https://www.youtube.com/watch?v=lJL5SRLeLm0…
(参考記事)
・テニスラケットの科学(349)
:「重いボール」、「厚くあたる感覚」、「エッグボールでも重いボール」などについて(3)
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-349/
(次稿に続く)
(注)
・テニスコートとボール軌道のイラストは、下記から抜粋引用させていただきました.
https://ryoji-tennis.com/entry/tennis-egg-ball#:~:text
・ボールのイラストの一部は、下記から抜粋引用させていただきました.
https://tennis-gakko.info/technique/sliceshot-master