テニスラケットの科学(119)  テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(17):スイングの加速

テニス雑誌の最近号の特集『ストロークは加速させよ!』に、フェデラーのコマ写真(添付図*)が掲載されていて、「加速できる条件は、スイングの初速がゆっくりであることです。」と解説されていますが、(異見あり!)です。

重要なのは、スイングの加速ではなく、ボールと衝突するラケット・ヘッドが加速した結果、インパクトにおいてヘッド速度がいかに速くなるかということですね!

添付のコマ写真からは、インパクト直前からインパクトに向かって、肩を支点としたスイングにより、身体の幾何学的な構造から、自然と、グリップが遠心力に逆らって内側に引き付けられることになり、結果として、ラケット・ヘッドの加速が増して(ヘッドが走って)、ヘッド速度が増大する、いわゆる「パラメトリック加速」の発現が予測されます!

*画像:2019-0501—フェデラーのフォアに見えるパラメトリック加速-kawazoe
:テニスクラシック・ブレーク、2019年3月号、pp.22-23「スイングの加速」の一部を抜粋、編集

テニスラケットの科学(119)の補足(2021/5/1)➡