テニスラケットの科学(40)  国際テニス連盟(ITF)が関心を示すストリング潤滑剤とスピンの関係(3):ITFもナイロン、天然(ナチュラル)ガット、ポリエステル系ストリングについてのスピン実験結果を公表

国際テニス連盟(ITF)は,ポリエステル系ストリングでも、潤滑剤を塗布したストリング(Kawazoe et.al.)と同様の結果を確認し,滑りやすく,剛性の高いポリ系ストリングが強いスピンを生み出すのは,摩擦が小さいためであることを認めました。(ITF 2013)

国際テニス連盟(ITF)は,実験結果によると、ポリ系ストリングは、ナイロンよりも20パーセント、天然ガットよりも11パーセント、スピンが大きいことを発表しました。(ITF 2013)

スチュアート・ミラー(ITF科学技術研究所所長)は、ポリ系ストリングは,現時点では,過去にルール違反となった「スパゲッティ・ストリング」のスピンには到底及ばないと語っています。

ITFは、市場に出されるストリングを一つひとつテストするつもりである,と述べています。