テニスラケットの科学(683)
:テニスラケットの科学(129)の補足5
:ジョコビッチ選手のサーブ
:インパクト直前からインパクトまでの肩・上腕とラケット・ヘッドの動き(操縦法)を見る
* テニスラケットの科学(129) テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(23):「理系なテニス」(1) ナダルとジョコビッチのサーブ(理論と体感)
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-129/
● テニス書 『勝てる! 理系なテニス 物理で証明! 9割の人が間違えている“常識”(2018年発行)』 を拝読しましたが、冒頭の序文、
“ 「ジョコビッチが、サービスは上から下に打つと言っていましたよ。これって、間違いですよね。 ——– 世界最高峰に位置する選手たちが、理論とは真逆のことを述べることも多いからだ。 ——- テニスのアドバイスは2種類あるからだ。「現象(見た目)アドバイス」と「体感(身体が感じたこと)アドバイス」の二つだ。” に、
(異見あり!)です。
● 映像を詳細に見ると、ジョコビッチ選手もナダル選手と同様に、肩・上腕を上から下へ振り下ろすことにより、ラケットヘッドが振り上がり、最高位置に振りあがったところで、ボールをヒットしているようです!
● 画像1:ジョコビッチ選手のサーブ:インパクト直前からインパクトまでの肩・上腕とラケット・ヘッドの動き(操縦法)を見る
・ (インパクト前)では、肩を支点として回転する上腕は高く振りあがっていますが、ラケットはまだ下がっており、(インパクト)では、上腕を振り下ろしてラケットが最高位置に振りあがったところでボールをヒットしています。
すなわち、腕を振り上げる力でボールをヒットするのではなく、高い位置まで振り上げた腕を振り下ろして、ラケットが高い位置に振りあがる力でインパクトしていることになります。
理論的には、インパクトの直前に遠心力に逆らってグリップが引き付けられることになり(仕事がなされ、エネルギが注入されることになり)、遠心力増大によるエネルギがラケット・ヘッドを一層加速(周速を増大)させることになります!
ナダルやジョコビッチほかの習熟したプレイヤーは、理論を知らなくても、体感(身体が感じたこと)により理論的に最も効果のある最先端のサービスを実践していることになるのでしょう!
● 動画1:ジョコビッチ選手のサーブ:インパクトまでを見る!(その1)
● 動画2:ジョコビッチ選手のサーブ:インパクトまでを見る!(その2)
● 画像:ジョコビッチ選手のサーブ:パラパラコマ写真(18枚)でインパクトまでを見る!
● (参考文献)
・ この記事は、文献**を抜粋・引用・再編集したものです。
** Edited by KAWAZOE with Swedish Tennis Academy https://www.facebook.com/swedish.tennisacademy/videos/2566409576722293/?t=36