テニスラケットの科学(684)
:テニスラケットの科学(158)の補足8
:フォアハンド・ストロークにおける身体とラケットの操縦法を見る (22)
:フェデラー選手のフォアハンド⑤(その3)
:錦織選手のフォワードスイングからインパクトまで
(補足)
フォアハンドのインパクトにおける肩・上腕の外旋(外側への回転)
: 錦織選手とフェデラー選手の比較(映像を追加)
Best ATP Forehands in Slow Motion(フェデラー選手ほか)
https://www.facebook.com/1791761364387076/videos/2927132380849963
Kei Nishikori forehand(錦織選手)
https://www.facebook.com/lovetennis/videos/3061105914119275/
● 画像1:錦織選手のフォアハンドのインパクトの瞬間
動画1:錦織選手のフォアハンド
動画2:錦織選手のフォワードスイングからインパクトまで
画像:錦織選手のフォアハンド:パラパラ連続写真
● ご参考までに(背景)
2021年6月17日付(報知新聞社)*で、錦織選手の右手首の痛みが報道されていましたが、2017年夏に小指側の腱を脱臼した古傷だそうです。
以前から、フェデラー選手の肘や手首の怪我は聞いたことがないのに、錦織選手の肘や手首の怪我が多いのがきになっていました。その違いの原因は、あくまで私見ですが、フェデラー選手に比べて、錦織選手はインパクトにおける肩・上腕の外旋(外側への回転)が小さく、肘の曲げ角度が大きく、前腕の回外(外側への回転)が大きいので、インパクトにおいて前腕、手首が自由に動きやすいのではないかと想像しました。
補足7では、
錦織選手とフェデラー選手について、肘や手首の具合が比較的わかりやすい画像を比較しました。
外旋が少なく、肘が曲がり過ぎた状態でインパクトすると、関節の構造上、肘や手首が打球方向に動かしやすくなるはずです。
一方、フェデラー選手のように、外旋が大きいと、肘や手首は、上下には多少動きやすいですが、関節の構造上、打球方向には動きにくいので、肘や手首をコックしたままインパクトに至っているのではないか想像しています。
これが、錦織選手に肘や手首の故障が多く、フェデラー選手は少ない理由の一つではないかと推測しています!
●
ジョコビッチ選手も肘の怪我が多いようです。
ジョコビッチ選手も錦織選手と似ているように見えます。
(映像およびテニスラケットの科学(158)の補足4参照)
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は2017年7月26日、肘の怪我により2017年残りのシーズン(グランドスラム「全米オープン」、デビスカップ、ATPマスターズ1000を含め)を全て欠場すると発表しました。
このときは、年間最終ランキングは12位まで下がり、10年以上ぶりにトップ10から陥落しました。*2、*3、*4。
2018年も、右肘の手術で再び一時的な休養に入り、復帰後のBNPパリバ・オープン、マイアミ・オープンではダニエル太郎、ブノワ・ペールでそれぞれ初戦敗退、一時、世界ランキング22位まで落ちました。
*2:Novak ends 2017 season due to elbow injury、 Media 26. 07. 2017.
*3:ジョコビッチ、肘のけが完全に癒えず 再び休養の可能性も、2018年1月23日、AFP BB News
*4:ノバク・ジョコビッチ – Wikipedia