テニスラケットの科学(694)
:やる気は走った後にやってくる
:北口選手の「ヤリ投げ」に見る飛距離アップのメカニズム①
:フェデラー選手のバックスイング(ラケットヘッド)の深さとの類似性
:肩・上腕の回旋を最大限に利用したバックスイング(ヤリ端)の深さ

 北口選手の「ヤリ投げ」に見る飛距離アップのメカニズムを映像から見てみます.
 詳細な分析は次稿に紹介させていただきます.
(画像と映像の抜粋・引用・再編集*)
画像1
:やる気は走った後にやってくる
北口選手の「ヤリ投げ」に見る飛距離アップのメカニズム(私見)①
:フェデラー選手のバックスイング(ラケットヘッド)の深さとの類似性
:肩・上腕の回旋を最大限に利用したバックスイング(ヤリ端)の深さ

画像ー1

画像2
:北口選手の「ヤリ投げ」に見る飛距離アップのメカニズム(私見)
:フェデラー選手のサーブとの類似性

画像ー2

映像1
:北口選手-やる気は走った後に-with NHK

映像2
:北口選手の「ヤリ投げ」投法
 「助走の時にいったんヤリを下げる」のが,重要なポイントですね.
 助走の時にいったんヤリを下げると,(解剖学的に)前腕の回内(内側への回転),肩・上腕(肩甲骨?)の内旋(内側への回転)が起こり,その後でヤリを上げたときに,逆に,肩・上腕の外旋(外側への回転)が大きくなりやすく,そうすると,小さな動作で,ヤリの後端が後ろに深くなります.
 これは,現代の高速テニスにおける肩・上腕(肩甲骨)の外旋・内旋を使って,小さな身体動作で,バック・スイング(テイクバック)を深くする(バックスイングにおけるラケットヘッドのトップ位置を深くする)原理と同じですね!

・ 現代の高速テニスのストロークにおいて 構えから腕とラケットをいったん下げてから,肩・上腕を外旋(腕の中心軸周りに外側へ回転)させると,ラケットヘッドの位置が深くなり,小さな身体操作で大きなバックスイングを形成することができ,フォワードスイングにスムースに移行することができます.
・ テニスにおいても,「ラケット」よりもはるかに重い「腕」(3~4キロ重)を,肩・上腕の回旋を使って,小さな動作で,ラケット・ヘッドのトップ位置を深くして,楽に速く振るかが重要だということと同じですね!
(詳細は次稿に紹介させていただきます.)

映像3
:フェデラー選手のストロークにおける身体とラケットの操縦法

映像4
:フェデラー選手のサーブにおける身体とラケットの操縦法

(引用文献)
*(動画)
・パリ五輪金メダリスト】女子やり投げ 北口榛花の苦悩と涙の理由とは 単身チェコへ渡り…世界屈指のビッグスロー誕生秘話(語り:中井和哉)【クロ現】| NHK
https://www.youtube.com/watch?v=_yyAAuYZG7M…
・ Roger Federer | The Ultimate Slow Motion Collection | All Strokes
Roger Federer | The Ultimate Slow Motion Collection | All Strokes (youtube.com)
https://www.youtube.com/watch?v=lXJGRz1nep8

(追記:参考記事)

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid031igsH9bmJG7peP4ru99iS1D7EXGhoaKW4MrRhDkGoj9xrweDwepS5dsxJsZAdE3Gl&id=100013281014472
(抜粋引用*)
””
 北口榛花の金メダルを支えた“朗希投法”
””
” 北口に20年秋頃から姿勢や動きの指導を行うのが、元筑波大准教授の足立和隆氏(67)だ。
 左脇腹負傷の影響で12位に終わった21年東京五輪後から本格的に取り組み、「解剖学的立位肢位(しい)」の観点からアドバイスを重ねてきた。

” 速度は70~80%ほどで、リズム感重視の助走を説いた。
 「全力疾走しようとすると脳がそれにかかりきりになり、他の動作を行うための脳から筋肉への指令の協調がうまくいかなくなります」。


 「やり」は600グラムと軽いため、
「飛ばすため」の筋力は必要ない。
 「腕が重くなると振り回すのに力が必要になってしまう」。
 理想は、
 一見細身ながら、しなやかで速い腕の振りから
 最速165キロの速球を生み出す
 佐々木朗希(ロッテ)
だ。


北口榛花の金メダルを支えた“朗希投法” 「宝の持ち腐れ」を4年間で開花させた恩師は更なる進化を“予言”
報知新聞社 2024年8月12日