テニスラケットの科学(697)
:北口選手の「ヤリ投げ」に見る飛距離アップのメカニズム➂
:ヤリをいったん下におろす意味
:テレビの技術解説*に(少し)異見あり!
:「身体をひねることでヤリに力を乗せ」ではなく, 「肩・上腕・胸(肩甲骨)を大きく外旋することにより,股関節ターンで腕とヤリが後方に位置し,力がヤリに伝わりやすくなる」 では?

(抜粋・引用文献)
*(動画)
・パリ五輪金メダリスト】女子やり投げ 北口榛花の苦悩と涙の理由とは 単身チェコへ渡り…世界屈指のビッグスロー誕生秘話(語り:中井和哉) 【クロ現】|  NHK
https://www.youtube.com/watch?v=_yyAAuYZG7M…

 NHK・クローズアップ現代の技術解説**に(少し)異見あり!
映像1:北口選手の「ヤリ投げ」投法 from NHK*
・“ 「身体をひねることでヤリに力を乗せるのではなく」、肩・上腕が内旋から外旋することにより,股関節が後方に開きやすくなるので、「ヤリの後端」が背中側ではなく、投げる方向の真後ろに,低く、深く位置することになり、(筋力の大きい肩・上腕を使って,手に持ったヤリを放つまでの移動距離を長くして)「ヤリ」に力を伝えやすくなる (結果として,ヤリの初速度が大きくなる)

と理解します.(画像1)
画像ー1
 
また,
・「ひねるのではなく」,いったん腕を下に降ろしてから上げることにより,
 肩・上腕が内旋から大きく外旋することになり,股関節の角度が後方に開きやすく,「身体が自然にひねられる(股関節ターン:回転される)」と理解します.(画像2)

画像ー2


(追記)
・画像で,ウェアの様子から,体をひねる,ねじるというより,ターン(上体も股関節も回転)しているように見えますね!

(参考記事)
・テニスラケットの科学(694)
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-694/