テニスラケットの科学(785)
:テニスラケットの科学(781)*の補足4
:魚雷バット(Torpedo Bat トルピードバット)の話題
:「群盲象をなでる」?、「木を見て森を見ず」?
:大リーグで話題独占の「魚雷バット」 生みの親は球団所属の物理学者**
「発明者」は昨季までヤンキースでアナリストとして働いていた物理学者のアーロン・リーンハート氏(48)とのことで、さすがに、重要なのは、形(「剛性配分」)ではなく、「重量配分」**であることを理解しているようですね!
残念ながら、スポーツ専門局ESPNは、打撃速度の生成メカニズムを理解していないようです!
以下は、「魚雷バット」に関する毎日新聞の記事**の引用です.
“ 今季の米大リーグは、開幕直後から「魚雷バット」が話題をさらっている。
ニューヨーク・ヤンキース打線に火を付けた、ユニークな形状に加工されたバットの開発の裏には、球団が雇った一人の物理学者の存在があった。
「魚雷バット」は、ヤンキースが開幕3試合で計15本の本塁打を放ち、複数の選手が使用したことで注目を集めた。
標準的なバットより先端が細く、ボールを捉える部分が広い。その形状から「トルピード(魚雷)」の愛称が定着したが、見た目は「ボウリングのピン」にも例えられている。
米メディアによると、「発明者」は昨季までヤンキースでアナリストとして働いていた物理学者のアーロン・リーンハート氏(48)。
マサチューセッツ工科大(MIT)で物理学の博士号を取得し、ミシガン大学で7年間教壇に立った後、2018年に球界入りした異色の経歴の持ち主だ。
今季からはマイアミ・マーリンズに移籍し、データ分析などに基づきマイナー選手の育成を担っている。
ヤンキース在籍時、リーンハート氏は選手やコーチとの議論を踏まえて2年にわたる研究と実験を重ね、打球が最も飛ぶ「芯」の位置を打者の手元近くにずらす形にたどり着いた。
選手によっては、標準的なバットではボールを芯より根元寄りで捉えることが多いというデータに基づき、重量配分を調整したという。
その結果、先端が軽くなることでスイング速度も上がり、一石二鳥の効果をもたらした。
大リーグ機構(MLB)は試合で使うバットについて、最も太い部分の直径が2・61インチ(約6・6センチ)以下、長さ42インチ(約106・7センチ)以下の滑らかで丸い棒状と規定。
魚雷バットもこの範囲内なら、現時点では問題ない。
ただ、スポーツ専門局ESPNは、このバットが広まって「打撃革命」が起きた場合、MLBが規定を見直す可能性もあると伝えている。
リーンハート氏は専門メディア「アスレチック」の取材に、スポーツは「競争の激しさ」が魅力だとして、球界への大胆なキャリアチェンジについてこう語った。
「みんな限界に挑戦する意欲がある。自分も経歴を生かし、革新的な方法を見つけたかった」
【ニューヨーク 八田浩輔】毎日新聞 2025年4月5日
”
*(参考記事)
・テニスラケットの科学(781)
:大リーグ・ヤンキースの魚雷バット(Torpedo Bat トルピードバット)*
:”何か問題が浮上すると、実際は何ということもない問題なのに、人々が狂乱状態になるからね。(ロブ・マンフレッド・コミッショナー”*
:打撃用具の性能設計法は2000年頃にすでに確立済み!
:バットの打球位置の(換算重量)のスピードと反発力のバランス設計 (野球バットもテニスラケットも性能設計法は同じ!)
:万人に最適な野球バットはありえない!
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-781/
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**(抜粋引用記事)
大リーグで話題独占の「魚雷バット」 生みの親は球団所属の物理学者
【ニューヨーク八田浩輔】 毎日新聞 2025年4月5日
https://www.msn.com/…/%E5%A4%A7%E3%83%AA%E3…/ar-AA1Cl9Sm