テニスラケットの科学(911):
(備忘録:テニスの論文 1992年) 
衝突現象を考慮したテニスラケットのCAE(ボールとの衝突におけるラケットの応答予測と反発性能の評価指針) CAE of Tennis Rackets with Impact Phenomena. Prediction of Racket Response and a View of Restitution in Racket-Ball Impact.*(その2)
:2.ボールとラケットとの衝突現象の謎
*川副嘉彦,日本機械学会論文集,C編,58巻 552号,1992-08,pp. 2467-2474.

(続き)
(備忘録:テニスの論文 1992年) 
 衝突現象を考慮したテニスラケットのCAE(ボールとの衝突におけるラケットの応答予測と反発性能の評価指針)*(その2)
:2.ボールとラケットとの衝突現象の謎

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 2.ボールとラケットとの衝突現象の謎
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 “ ラケットの厚さ(剛性)がインパクト・タイム(ボールとラケットの接触時間)に影響しないという実験結果は,人間の感覚と相反する ” というプレーヤの指摘がある.(注2:)
 また,“ ボールを長くラケットに乗せるように打つと良い”などとよくいわれる.
 しかし,接触時間の長短が何により決まり,何に影響するかについて明快な説明はない.
・
 また,ストリングスの張力とフレームの剛性が,どのように,なぜ,ボールの飛びに影響するのか,あるいは,ストリングス面上の打球位置の違いやスイング速度によりボールの飛びが,どのように,なぜ違うのかについてもさまざまな解釈がなされている.
・
 例えば,ストリングスの張力を小さくすると,接触時間が長くなり,ボールがよく飛ぶといった説明がある.
 しかし,ストリングを緩く張るとボールの変形に対するストリングスの変形の割合は増すが,変形が大きくなるとボールもストリングスも急激に硬さを増すから,ボールとストリングスとの接触時間(衝突時間)には衝突速度が大きく影響し,接触時間とストリングスの張力の関係は複雑である.
・
 衝突における接触時間が非常に短いから,ラケットフレームは振動する.
 ラケットの振動特性あるいは剛性とボールの飛びの関係も不明である.
・
 本研究では,いくつかの基本的な衝突実験結果とボールとストリングスの非線形復原力の測定値を考慮して衝突現象をモデル化し,まずラケットの振動を無視した場合の反発性能を予測し,次に衝突によるラケットの応答を予測する.
 衝突において作用する力と衝突時間は,ラケットの振動モード特性と関連して,ラケット・フレームの振動エネルギー損失の大小に影響し,その結果が微妙な飛びの違いとして現れると考える.

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 市販ラケットと剛体フレーム・ラケットのインパクトにおける接触時間(シミュレーション)には違いがない
:すなわち,フレームの剛性(厚さ)は接触時間に影響しない.
横軸は,ラケットのグリップ端から打球位置までの距離(L: ラケット全長)
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(注2)参考文献
・テニスにおけるボール・ラケット系の衝突現象の解析
(フレーム振動の影響とラケットの最適設計)
川副 嘉彦,神田 芳文,
日本機械学会論文集 C編 59(563) 1993 p.2116-2123
https://kawazoe-lab.com/…/analysis-of-collision…/ 
 
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(引用文献)
・衝突現象を考慮したテニスラケットのCAE(ボールとの衝突におけるラケットの応答予測と反発性能の評価指針) CAE of Tennis Rackets with Impact Phenomena. Prediction of Racket Response and a View of Restitution in Racket-Ball Impact. 川副 嘉彦、日本機械学会論文集. C編 58(552) 1992-08 pp. 2467-2474.
https://kawazoe-lab.com/research/syoutotugensyouwokouryo/ 

(続く)