テニスラケットの科学(94) テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(1):フェデラーの「足」、「足首」の使い方

フェデラーのフットワークの素晴しさについて「TC誌」(2019年2月号)で分析されていました(図添付)。
「サイドに振られて打ち返した場合、フェデラーは、つま先で地面をとらえ、足首の力を使ってセンター方向への蹴りだしを行います。」
「かかとが浮いていることに注目!足首を使って蹴りだすのだ」と解説されています。

しかし、写真を見ると、(異見です!)蹴っているようには見えません。
むしろ、足裏を浮かせて股関節を折りたたんで、戻りたい方向(センター側)に足先の向きを切り替えることにより、足で蹴らないでも、重力を利用して、戻りたい方向(センター側)に瞬間的に体重移動しています。
股関節を折りたたんで瞬間的に足の方向を180度変えるために,足を浮かせて地面との摩擦を少なくしているので、筋力はほとんど不要です。
コマ写真をみると、フェデラーは空中で仕事をしているかのように見えます!

・画像:2019-0405-フェデラーの蹴らない(ねじらない、うねらない、踏ん張らない)フットワーク1 Federer’s footwork without kick-1-Kawazoe
(図は、テニス雑誌テニスクラシック・ブレーク2019年2月号の写真の一部を引用して、フェデラーのフットワークに注目して編集したものです。)