テニスラケットの科学(25) ガットが古くなると、スピン性能が低減する!
動画は、プロのトップ・スピン打撃における新ガット、使用後ガットの比較です(NHK)。
画像(グラフ)は、プロのトップ・スピン打撃における実験映像(真横と真後ろ)のコマ写真画像から算出したスピン角速度および直線速度およびボールとガットの接触時間を示しています(平均値と標準誤差)。
ノッチのできた試合後のガットおよびノッチの無い新品ガットでプロが打撃したときのトップ・スピン挙動解析結果の比較です。
試合後のガットには交差点に深い溝ができており、トップ・スピン打撃したとき、縦糸の横方向への「ずれ」と戻りによる面内復原力が少ないために、スピン量が顕著に低減し(70 % 低減),接触時間も短くなっています(13 % 低減)。
スピン量が大幅に低減している分だけ、打球速度(打球速度)は、50%増大しています。
1-動画-プロのトップ・スピン打撃における新ガット、使用後ガットの比較(with NHK)
2-画像-Top-Spin performance of a pro tennis player vs. new and used Guts with average and standard errors.
プロのトップスピン打撃におけるスピン量、打球速度、接触時間に関する新ガット、使用後ガットの比較:平均値と標準誤差(川副ら2009)