テニスラケットの科学(676)
:テニスラケットの科学(126)*の補足1
:フォアハンド・ストロークにおける身体とラケットの操縦法を見る
:構えからインパクト(ラケットヘッドとボールの衝突)まで!
:トップ選手の例
:「厚い当たり」(フラット気味)のトップスピンの例②

*テニスラケットの科学(126):
 テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(21):テークバックとフォロースルー(3):
 (ラケットを立てたフォアハンドの小さな構えから、ラケットの大きなテイクバック、フォワード・スイング、インパクトにおけるパラメトリック加速、フォロースルーへの移行について)
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-126/

 ラケット先端に着目した映像を(小刻みに止めながら)見ると、ラケットを立てたフォアハンドの小さな構えから、内旋から外旋への肩(上腕)の回転を利用して、ラケットには十分大きなテイクバックが形成され、フォワード・スイングに移行する様子がよくわかります。
 さらに フォワード・スイングにおいて、インパクトの直前で、肩(上腕)の外旋により自然にグリップ部が遠心力に逆らって引き付けられ(最大遠心力に逆らうので最大エネルギが注入され)ヘッドが加速する様子が見られます!
 インパクト直前で映像を止めてみるとわかりやすいと思います。
 フォロースルーは肩(上腕)を支点とした回転になっているので、腕とラケットは左肩の上方へ振りあがり、結果としてコンパクトに収められています。
 インパクト後のスイングは、当然ですが、打球には影響しません。
 インパクト時点におけるヘッドの速度ベクトル(速さと角度)により打球の挙動が決まります!

 画像を矢印にしたがってクリックしていただくと、構えからインパクトまでの
 身体とラケットの刻々の挙動 (前腕の回内・回外、肩・上腕の回旋、ラケット・ヘッドのバックスイングの形成のメカニズムなど)が 直感的にわかりやすいかと思います。
 インパクトまでに着目して、スローモーション映像を(できれば、マメに停止しながら注意深く)見ると、理解が深まるかと思います。
・フラット気味のトップスピン! いわゆる「厚い当たり」のように見えます!

(インパクト)
 ラケット面が垂直に近いくらい開きながらインパクトしています。
 フォワードスイングの前半で、肩・上腕を大きく外旋することにより、ラケットヘッドの位置が下がり、インパクトではラケットヘッドの軌道が下から上へ向かうことにより、フラットに近いくらいラケット面が垂直に開いていますが、スピンもほどほどにかかる、いわゆる「厚い当たり」というスイングのように見えます。
 フェデラー選手のフラット気味のトップスピン! いわゆる「厚い当たり」**とほとんど同じスイング、ラケットヘッドの軌道ですね!












・画像は動画から作成したコマ写真です。
From
Sci676-to impact plus-sci126補足-trim-コマ写真-851kB-6MB edited by Kawazoe Lab with swedish tennis academy

引用動画:
https://www.facebook.com/swedish.tennisacademy/videos/508750222990769
(参考記事)
**テニスラケットの科学(674):
 フォアハンド・ストロークにおける身体とラケットの操縦法を見る:
 構えからインパクト(ラケットヘッドとボールの衝突)まで!:
 フェデラー選手の例:
 いわゆる「厚い当たり」(フラット気味)のトップスピン例①
 (フラット気味のトップスピン! いわゆる「厚い当たり」のように見えます!)
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-674/