テニスラケットの科学(848)
:テニスラケットの科学(844)の補足4
:テニスのパフォーマンスに与えるストリングスの物理的影響と心理的影響
-アガシ選手のストリングスとパフォーマンスの関係をどう理解すべきか-*
:備忘録:第15回日本テニス学会 2003年11月15日~ 11月16日 (東京)(その4)
:ストリングをゆるく張ると接触時間が長くなるか!(インパクトにおけるボールとラケットの接触時間のメカニズム)
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*(文献)
テニスのパフォーマンスに与えるストリングスの物理的影響と心理的影響
-アガシ選手のストリングスとパフォーマンスの関係をどう理解すべきか-
川副嘉彦、テニスの科学、第12巻(2004年)、pp.14-18、日本テニス学会
https://kawazoe-lab.com/research/tenisunopafo-mansu/
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インパクトにおけるボールとラケットの接触時間
・テニスの道具選びや打球感については、物理・力学の視点で見つめ直すと、一般的な常識とは異なる面白い真実が次々と見えてきます!
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画像1:
「ストリングをゆるく張るとインパクトにおけるボールとラケット(ストリング面)の接触時間は長くなるか!」
・実測例:実用的な衝突速度 20 m/s 以上では,張り上げテンションを20ポンド変えても接触時間に違いがない.

画像ー1
画像2:
(張り上げ)ストリング・テンションを変えた場合のボールとラケットの衝突速度と接触時間の関係を示しています.
ボールとラケットの接触時間は、ストリングのテンションを低くしても、現実のインパクト速度範囲では、長くはなりません。
・ Howard Brody 著 Tennis Science for Tennis Player (1987年発行)は、世界中でよく読まれているテニスの科学の啓蒙書ですが、p. 12, Figure 1.2 ,日本語版:テニスの法則 常盤泰輔[訳] (2009年発行)では、9頁・図1.2が、ボールとストリングの接触時間についての誤解を与えたようです。
Brody 氏のグラフは、ボールとラケットの衝突速度が非現実的な超・遅い 10 m/s(時速 36キロ、これは2,3メートル以下の高さからボールをストリング面に落下させたときの速度)程度以下では、テンションが低いほど接触時間は長いですが、実用的な衝突速度 30~35 m/s では、テンションの違いによる接触時間の差はほとんどなくなります.

画像ー2
画像3:
ストリング・テンションと接触時間
:誤解の多い原因は Brody 氏の著書にあり!

画像ー3
画像4:
張り上げテンションを変えた時のボールとラケットの衝突力:
張り上げテンションを40ポンド変えてもボールとラケットの衝突力はほとんど違いがありません.
● ボールとラケットの接触時間は、ストリングのテンションを低くしても、現実のインパクト速度範囲では、長くはなりません。
・ 衝突速度が大きいほど、ストリング面のたわみが大きいほど、ストリング面もボールも硬くなり,急速に変形して復原するので、ボールとストリング面の接触時間は短くなります。
・ボールもストリング面も、変形するほど、硬くなるのは,ストリングが伸びなくなるのではなくて、ストリングを直角方向に押すという構造上の(幾何学的)非線形性です。
:テニスラケットの科学(847)参照

画像ー4
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(参考記事)
・テニスラケットの科学(541)
:テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(51)
:ストリング・テンションとラケット性能➃
:ボールとラケットの接触時間
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-541/
・テニスラケットの科学(847)
:テニスラケットの科学(844)の補足3
:テニスのパフォーマンスに与えるストリングスの物理的影響と心理的影響
-アガシ選手のストリングスとパフォーマンスの関係をどう理解すべきか-*
:備忘録:第15回日本テニス学会 2003年11月15日~ 11月16日 (東京)(その3)
:インパクトでのストリング面圧の幾何学的非線形性
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-847/
・テニスラケットの科学(846)
:テニスラケットの科学(844)の補足2
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-846/
・テニスラケットの科学(845)
:テニスラケットの科学(844)の補足1
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-845/
・テニスラケットの科学(844)
:テニスのパフォーマンスに与えるストリングスの物理的影響と心理的影響 -アガシ選手のストリングスとパフォーマンスの関係をどう理解すべきか- :プロ野球の打撃論からのヒント:野球バット職人・久保田五十一さんの思い出
https://kawazoe-lab.com/ten…/science-of-tennis-racket-844/
