テニスラケットの科学(111) 研究の思い出 :ヤマハにおけるインパクト実験映像(1)ノーマルラケットのストリング面先端での衝突挙動 1990年

この映像は、インパクト(衝突)におけるボールの変形(つぶれと復原)とインパクト後のボールの振動振幅が大き過ぎるという印象を与えますが、性能向上した最近の高速カメラによる映像に照らし合わせると、この場合の映像は毎秒コマ数(fps)が少なすぎるためにぶれている可能性があります。(衝突速度が非常に大きいので、多少のボール振動はありえますが。)
この映像は2,000 fps(frames per second,毎秒フレーム数)だったと思います。

この場合の衝突速度 160 km/h (44 m/s)では、接触時間が1000分3秒前後ですから(スピン量によって多少異なる)、テニスのインパクトの撮影は少なくとも6,000 fps 程度、できれば 10,000 fps 程度が必要かと思います。

なお、衝突速度 160 km/h (44 m/s)というのは相当に速い衝突速度です。サーブのヘッド速度が時速 160 km/h と仮定すると、サーブ速度は時速 210~220 km/h 程度になります。

テニスラケットの科学(111)の補足1(2021/04/19)➡
テニスラケットの科学(111)の補足2(2021/04/19)➡
テニスラケットの科学(111)の補足3(2021/04/19)➡