テニスラケットの科学(230)
:スピンとストリング(28)
:プロのストリンガーも誤解しているストリング・テンション :講演論文(1999年)紹介
:テニスラケットのフレーム振動におよばすストリングスの張り方・張力(テンション)分布の影響(1本張りと2本張りの張力(テンション)分布の違いの影響)―その5(ボールがストリング面の先端に衝突したときの振動モード成分の大きさ)

 図は,ボ ールが宙づリラケ ッ トに速度 30 m/秒でストリング面の先端(右図の〇印)に衝突したときのラケッ トの初期・振動加速度振幅(大きさ)を各モード成分ごとに表示したものです。
 1本張りの場合と2本張りの場合を比較 しています。
 先端での衝突では、
1本張りは 1次の 2節曲げ振動と4次のストリング膜振動によるフレーム振動が大きく,
2本張りは 2次 のねじり振動, 3次 の 3節曲げ振動がわずかに大きいことを示しています。
(参考文献)
川副嘉彦・桜井匠・一木公央,日本機械学会ジョイント・シンポジウム1999(スポーツ工学シンポジウム,シンポジウム・ヒューマンダイナミクス)講演論文集、No.99-41,pp.212-216。 (1999年)