テニスラケットの科学(231)
:スピンとストリング(29)
:プロのストリンガーも誤解しているストリング・テンション
:講演論文(1999年)紹介
:テニスラケットのフレーム振動におよばすストリングスの張り方・張力分布の影響(1本張りと2本張りの張力分布の違いの影響)―その6(ボールがストリング面の根元に衝突したときの振動モード成分の大きさ)

 図は,ボールが宙づリラケ ッ トに速度 30 m/秒でストリング面の根元(右図の〇印)に衝突したときのラケッ トの初期・振動加速度振幅(大きさ)を各モード成分ごとに表示したものです。
 1本張りの場合と2本張りの場合を比較しています。
 ストリング面の根元での衝突では、
 1本張りラケットは、 1次の 2節曲げ振動、 2次の2節ねじり振動 , 4次のストリング面幕振動によるフレーム振動が大きく,
 2本張りラケットは、 3次 の 3節曲げ振動が大きいことを示している。
(参考文献)
川副嘉彦・桜井匠・一木公央,
テニスラケットのフレーム振動におよばすストリングスの張り方・張力分布の影響(1本張りと2本張りの張力分布の違いの影響)、
日本機械学会ジョイント・シンポジウム1999(スポーツ工学シンポジウム,シンポジウム・ヒューマンダイナミクス)講演論文集、No.99-41,pp.212-216。 (1999年)