テニスラケットの科学(361):テニス・スイングにおけるパラメトリック加速20(私論):  Parametric Acceleration in Tennis Swing 20:

● 「テニスにおけるパラメトリック加速」の現象では?
 インパクトに向かうスイングを見ると、
 グリップ(手首)先導で回転しながら、
 特にインパクト直前で、グリップ(手首)が身体のやや外側から内側へ回転しているように見えます!
 力学的には、インパクト直前で旋回半径が変化して短くなると、ラケット・ヘッドが加速することになり、インパクトでヘッドの速度が最大になります。
 これが「テニススイングにおけるパラメトリック加速」の現象ではないでしょうか?
 フェデラー選手やナダル選手のサーブにも同じような現象が見られるようです!
 物理学を知らなくても、プロは経験的に「テニススイングにおけるパラメトリック加速」を実践しているように見えます!
動画:Federer FH InOut ArmAct Rear 10000fps-Yandell & Kawazoe-23Mb
(補足説明)
・ この映像では、肩と上腕の動きが見えなくて残念ですが、上腕の内旋(ラケット面が落ちるとき)⇒ 上腕の外旋(フォワードスイング)⇒ 上腕を内旋しながらのインパクト、へと移行するのが想像されます。
・フェデラー選手は、前腕を単独で回転(回内、回外)することはほとんどなく、前腕の回転は(この映像ではほとんどありませんが)、ほとんど上腕の回転によるものです。 
(ご参考までに)
テニスラケットの科学(118)  テニス・スイングにおけるパラメトリック加速(10):立ちこぎブランコの加速(振幅増大)原理
(Parametric Acceleration in Tennis Swing10: The principle of acceleration (amplitude increase) of a swing (standing rowing)
 この「立ちこぎブランコ」はレバーを押すと体が引き上げられ、レバーを放すと体が下がるようになっており、揺れの方向には力は働きません。
 初めに少し揺らし、ブランコが後ろから前に揺れる時に「体が引き上げられ」、戻りの折り返し前に「体が下がる」ようにします。
 これを繰り返すと揺れがだんだん大きくなります。
 前に振れる時と後ろに戻るとき、両方で体を上下すれば、早く、大きく揺れるようになります。
ブランコこぎ Youtube ちゆう工房