テニスラケットの科学(426)
:テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(40)
:「飛ばないのがポリ系」に異見あり!①
:実験でも理論でも、ポリ系もナイロンもナチュラルも、「飛び」に違いはありません! 違いがあるのは「スピン性能!」です!

● ”THE DIGEST <SMASH> 2022.04.29
【テニスギア講座】近年人気のポリエステル系ガット。どれも同じに見える物の違いとは?<SMASH> | THE DIGEST (📷thedigestweb.com)
📷https://thedigestweb.com/tennis/detail/id=55395…
に、
” いまや「ナチュラル」「ナイロン」「ポリ」と分類されるほど、ポリ系はまるで違う打球性能を発揮します。しかしそれは「強烈にインパクトできるハードヒッター」にこそ適性があり、全ての人にメリットを与えてはくれません。”
という記述がありますが、「異見あり!」です。
● ポリエステルは、長い間、素材が硬いために(フレームに比べたら格段に軟らかいのに)長い誤解の歴史がありましたが、今や、ハードヒッターあろうと、私のような後期高齢者であろうと、子供であろうと(スペインでは昔から!)広く使われており、好き嫌いはあるかもしれませんが、すべての人にメリットを与えてくれます。
● また、” 打球感が硬く、飛ばないのがポリ系です。”という記述もありますが、「異見あり!」です。
:実験でも理論でも、ポリ系もナイロンもナチュラルも、「飛び」に違いはありません!
ストリング単独の弾性は、ポリもナイロンもナチュラルも「反発係数がほぼ同じで、約0.97という国際テニス連盟(ITF)報告書記載の実験結果があります。ほぼ100%のエネルギ回収率です。
したがって、フレーム固定のストリングにボールを衝突させた場合の反発係数測定値にも違いがありません。
● 「違いがあるのはスピン性能!」です!
スピン性能が高いのは、ポリエステル、ナチュラル、ナイロンの順番です。
● これらについては、 「テニスラケットの科学(295)」ほかにも投稿させていただいています。
(次稿にデータを紹介させていただきます。)

【テニスギア講座】近年人気のポリエステル系ガット。どれも同じに見える物の違いとは?<SMASH>