テニスラケットの科学(486) (備忘録) いま,科学で わかっていること, いないこと 1995年版(3) まとめとして :ラケットはどう選ぶべきか
“ ラケットの性能は,どういう使い方をするかによって,大きく異なってくる.
自分に最適のラケットがなかなか見つからないのは,そうしたことも理由のひとつとなっている.
たとえば,重量.自分には重いラケットが合っているのか,軽いラケットが合っているのか.
それを見極めるには,どのようなプレイスタイルなのかを考えるとともに,このパートで見てきたように,重量がどのような影響や働きを持っているかを知らなければならないのである.
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”
“ 以上が特性別比較のまとめだ.
多少強引な結論もあるかもしれないが.これはあくまで目安であり,あとは自分のプレイスタイルや,スイング・スピード,使う傾向が高いショットなどを考慮して,自分に合ったラケットを探してみてほしい.
”
(補足1)
ラケットのバランス(重心位置)はラケット操作に重要
構えの状態で,左手でラケット重心を支えて,右手でグリップを操作(移動)すると,力を入れないでも,ラケットは重心を支点として回転し,ヘッドを楽に移動することができます(力がほとんど不要).
カタログではフレームのみの場合のバランス値が表示されていますが,ラケット操作では,ストリングを張った状態でのバランス位置(重心位置)を左手で支えやすいことが重要です.
バランス位置は,フェイス面積の小さいラケットでは,スロート(首)部分にありますが,フェイス面積の大きいラケットやトップヘビーの軽量ラケットでは,フェイス面の中にあるので,構えやバックスイングにおけるラケット操作性という点では,フェイス面積が小さい方が良いことになります.
(参考資料)
ラケット選びの秘訣2:いま,科学で わかっていること, いないこと,
監修・協力/川副嘉彦,テニスジャーナル 1995年3月号(No.137), pp.30-42。