テニスラケットの科学(561)
:コーポリ・ガット(ポリエステル系ストリング)
:実際にはどのような仕組みで機能しているのか(解説記事紹介)⑥
:実際に何が起きているのか(その1)

● 実際に何が起きているのか(その1)
 しかし,コーポリ・ガットがずれないというのは本当に事実なのだろうか.
 これが事実かどうかを確認するためには,超高速で発生する事象をスローモーションで観察し,ボールがガットと接触している4~5ミリ秒の間に実際に何が起きているかを理解する必要があった.
 2004年、ヒューマン・ロボティクスが専門の日本の川副嘉彦教授らは,擦れてギザギザになったナイロン・ストリングを毎秒1万コマの撮影が可能な超高速カメラで撮影した.
 それにより,衝突時の40~50コマを見ることが可能になった.
図6

図―6

図7

図―7


(参考文献)
・(解説記事) コーポリ・ガット(実際にはどのような仕組みで機能しているのか)
ジョシュア・スペックマン  (訳:川副嘉彦)
埼玉工業大学工学部紀要 / 埼玉工業大学図書・紀要委員会(編) 第22号 2011年 pp. 37-45.