テニスラケットの科学(662)
:テニスラケットの科学(82)の補足1
:ストリング面上のインパクト位置とラケットおよびグリップ(ハンドル)部分の振動
:インパクトによる主振動(モード:形)の3次元アニメーション
:ラケット振動の振幅分布(節と腹の位置)の理解のために

●  ボールとラケットの衝突により、 ボールとストリングスは変形し、 変形が復元してボールがストリング面を離れた後は、 ラケットは剛体運動(全体的な動き)をしながら振動します。
 図は, ボールがストリング面の中心、および中心を外れた先端側と根元側の位置で衝突したときの ラケットの初期振動振幅を シミュレーションにより予測した例(横から見た図)です。


 ストリング面の中心付近(振動の節)でボールに衝突すると、ラケット・フレームの振動振幅が小さいことを示しています。
 また、ストリング面上のボール衝突位置にかかわらず、グリップ(ハンドル)上に振動しない箇所(グリップ部分の振動の節)があることを示しています。
 グリップ部分の振動しない箇所(振動の節)が、重量型ラケットは手の握りの位置に近く、軽量型は手の握りの位置から遠くなります。

● 振動は動く現象なので、振動に馴染みのない場合は、図だけではわかりにくいので、古い動画(1999年)*しかなくて恐縮ですが、参考になればと思います。
(注) 画面では、ラージラケットと表示されていますが、これは、ウッド(木製)ラケットと較べてという意味です。
 一般には、ラージラケットは、(特許が取られたときは)110平方インチだったと思います。
 この動画でラージラケットと称しているのは、表示されているように、100平方インチです。
動画1:実験概要

動画2:振動モードの3次元アニメーションに着目してください!
* “どうして気持ちよく飛ぶの スイートスポット”、テクノ探偵団(TV番組)

1999年5月29日
 
(参考記事)
・ テニスラケットの科学(82):
 ストリング面上のインパクト位置とラケットおよびグリップ(ハンドル)部分の振動
https://kawazoe-lab.com/tenn…/science-of-tennis-racket-82/
・ テニスラケットの科学(83)
 超大型ヘッド120平方インチをもつ従来重量型ラケットと軽量型ラケットの比較
https://kawazoe-lab.com/tenn…/science-of-tennis-racket-83/