テニスラケットの科学(96)
:テニス書・テニス雑誌の解説に異見あり(3)
:フェデラーのフットワーク
たとえば、テニスマガジン2019年4月号でも、「チカラの源は地面を蹴る力(反力)にある!」、
「後ろ足にチカラを溜めて、蹴りだす」などの見出しが目立ちます。
しかし、添付のコマ写真を見ると、フェデラーは伸びた体を反対側(センター側)に戻すときに、蹴る力を使わないで、体重を利用して、後ろに尻もちをつくかのようにバランスをとっています。
怪我をしにくい動きだと思います!
関節は折りたたむというイメージで、「ねじらない・うねらない・踏ん張らない」身体操法に見えます!
・画像:フェデラーの蹴らないフットワーク3 Federer’s footwork without kick-Kawazoe
(テニスクラシック・ブレーク誌2019年2月号のコマ写真の一部を引用して、フェデラーのフットワークに注目して編集したものです。)
・参考文献
「パワーテニスにおける滑りにくい転倒しにくい身体負荷の少ない省エネ・フットワーク
Energy Saving Footwork that is hard to Slip and Turn over with a Little Physical Load in Power Tennis」、川副嘉彦、シンポジウム:スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス2013 〔No.13-34〕日本機械学会、pp.1-10.